シモン・パシエカ

日本での初展覧会

2012年9月7日]-11月4日[日]
10:00-18:00(入館は17:30まで)
毎週:月・火曜休館

入館料/通常料金 500円

本展はBourg-la-Reine(ブール=ラ=レーヌ / フランス)市の主催で開催される、 Rencontres d’Art Contemporain(現代アートとの出会い/第17回 ・同市)と同時開催されます。

■ オープニングイベントのご案内 9月8日(土)15:00~
パリより来日中のシモン・パシエカ氏による自作紹介と奥様の木村和世さんによるドイツ歌曲のミニ演奏会を予定しております。(参加無料 入館料は必要になります)

 今回、日本で初めて紹介することとなるパリ在住のアーティスト、シンモン・パシエカ氏の作品に描かれている場景は、一見すると夢物語のワンシーンのように映るかも知れません。しかし、そこには日本、欧米を問わず現代社会にあるさまざまな矛盾や課題が内包された、ある一つの世界観が極めて精密に提示されています。
 何か儀式めいた行為を真剣に繰り返す絵画の中の主人公たち、彼らに年齢はなく、彼らの過去は絵の中に見えるその一瞬でしかありません。そして彼らはそれぞれの環境での体験を通して彼ら自身を見つめようとしています。その光景は誰もが遭遇(経験)したことのある場面のようであり、またどこにも存在しない世界のようにも感じられます。
 パシエカ氏は画面を通して、それぞれの人の中で眠っている何か大切な記憶や感覚を呼び覚まそうとしています。それは、現実社会に生きる私たちに今とは違った社会との関わり方や見方の新しい可能性に気付かせてくれます。


 パシエカ氏の作品は色彩豊かな油彩も魅力的ですが、今展では墨汁の濃淡を駆使し、よりシンプルで奇をてらわない描写で見る者のイマジネーションを刺激する、モノトーンの作品を中心に展観します。この墨の仕事では、日本画や中国の絵巻などに見られる絵画と散文詩の密接な関係や画面に現れる空気感、季節の表情、一日のひとときに溢れる雰囲気などからたくさんの着想を得ていると言います。

 濃密で完成された作品と、自らの思想や物語を画面に的確に置き換える力で注目を集める パシエカ氏。今回の個展を通して日本でも多くの人の心を捕らえることになるでしょう。


SIMON PASIEKA

September 9 (Fri) – November 4 (Sun) 2012
10:00 – 18:00 (Last admission 17:30)
Closed on Mondays and Tuesdays

Admission : 500 yen

Translation by Miho Ida