Profile.I
《 中川 猛 ・ 丸亀ひろや 》


2005年2月4日(金)〜3月27日(日)

A.M.10:00-P.M.6:00(入館はP.M.5:30まで)
毎週:月・火休館
入館料/通常料金 500円

●オープニング・パーティー 2月6日(日)14:00〜

特別プログラム
●2/13日(日)11:00〜 観梅茶会
●4/23日(土)17:30〜ピアノ・コンサート
フレンチ・ピアニズムの今昔事情》先着60名


TRANS STRUCTURE -CORRIDORS・051-  中川 猛

ここ数年来、身体と空間の関係をテーマにTRANS STRUCTUREシリーズとして作品を発表している。素材として壁体や柱材などを用いて、回廊様の構造体をさまざまに組み合わせることから立ち表れる形態に興味がある。大きさは高さが2m以上の、人が入って体感できるスケールから、20cm程度の高さのマケットまで、さまざまなサイズで試みて来たが、きわめて単純な素材の組み合わせから、思わぬ複雑な視覚空間が現出するように感じることがある。なるべくシンプルな素材を用いて、場と物の関係が、ふだんなにげなく視覚的に把握していると思い込んでいるものとは、見る位置や角度によって様相が違っているように感じ取れるような作品を目指している。
 今回発表する - CORRIDORS・051 - は4種類の回廊の基本形態を3列2層を1ユニットに、8組連続させた回廊の複合体である。これまで一列の回廊や、ねじれた組み合わせ、いろんな角度に積層させたもの、円環構造の回廊など、さまざまに試みて来たが、今回の作品は、複合的な集合回廊になっている。
 他にTRANS STRUCTUREシリーズの出発点になった十字交差回廊のマケット一点と、壁が少しずつずれた、閉ざされた空間をテーマにした、正六面体の作品の計三点を展示する。

 丸亀ひろや

数年前に“破壊と再生”という神話的なモチーフを心理的なモチーフとしてもパラレルに扱いたいと思った。“超絶的な破壊の中で、言葉はかき消されその意味との結びつきを失う…”という具体的なイメージから始まった。
図像的なアーキタイプや俯瞰図といった形に終始することなく、画面の中で起こることを舌で味わうくらいに生々しく体験しようと心がけるが、描き得ぬものは描き得ぬものとして受け入れることもさらに大切になる。描き得ぬものを指し示す不可知の前では、イマジネーションは自由となる。個人を越えた直観の領域であろう。
自然やささいな生活との生々しい情交が伴にあることがいいと思う。難しいことだが“考えること”について考える、“描くこと”について描くといった態度からは、程良い距離をもちたい。
 
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