Attempt
アテンプト
森 淳一・柴田健治・谷山恭子・田口和奈

2007年9月26日(水)〜12月9日(日)
A.M.10:00-P.M.6:00(入館はP.M.5:30まで)
毎週:月・火休館 10/8(月)は休館になります。
入館料/通常料金 500円
●11月21日(水)JR横須賀線リフレッシュ工事のお知らせ


特別プログラム
●10/27日(土)16:00〜 お月見茶会・「松本伴宏」作陶展

●11/4日(土)18:00開場 ミュージアム・コンサート
 出演:高瀬アキ・多和田葉子・井野信義



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●コレクション可能な現代美術作品をご紹介

第一・第二展示室

アテンプト/Attempt


 今回のグループ展ではキュレーションを現在活躍中の画家:O JUN氏に依頼し、注目の若手作家、森淳一、柴田健治、谷山恭子、田口和奈の4名を選定いたしました。キュレーションを第三者に託す事は初の試みとなりますが、新しさの中に確かな表現力を持ち合わせた、魅力ある作家が揃いました。それぞれが自身の作品世界を構築するとともに、初の顔合わせとなる4名の作品が同時展開することによって作家の持つ更なる魅力が引き出されることを期待しています。
 また同時に、人選にあたったO JUN氏の眼を通し、いまアーティストが注目する作品や表現が如何なるモノか?何に魅力を感じているのか?そんなアーティストならではの視点や思考にも触れる事が出来るのではないかと考えます。

 四人の仕事はその精度において見ることの手応えを深くさせるものであるが、いつもどこかに必ず瑕や澱があって、つまり、手と頭の間で激しく一戦あったことを物語っている。"見るように描けない、触れるように見ることができない"。世界は彼ら(=僕たち)にたくさんの不都合を与えてなかなか勝手を許してくれないが、そう思ったとたんに世界は彼らに向けてお仕置きの矢を雨霰と降らせるのだ。しかし"世界の不都合"とは、実は彼ら自身(=僕たち)であったことを思い出せば矢はたちどころに降り止んで、また仕事に精を出す。それは人間の精神の尾根とも言うべきうす暗く堅く狭い冷えた土地での営為であって、無慈悲な土地で黙々と仕事に精を出す彼らの手は、しかし決して重くはなく、まるで遊んでいるかのように楽しげだ。ただ幾度かあった手と頭の間の攻防の名残として、たとえば印画紙の底に沈む微かな筆の重ねであったり、たとえば石の肌理をえぐる震える鑿跡だったり、たとえば夥しく濡れて張りつめた面に不意に浮かび上がる耀変模様であったり、たとえば完璧に仕上げられた塗装に一点、地金が覘くほど執拗に削りつけられたキズであったり、印しは絶え間なく繰り返し打たれる。それは、世界は反省したり学習したり希望をもったりするものではなく、その都度反応することが肝心で、彼らの四つの存在物は彼らの反応の良さと精度の高さを証している。彼らの仕事が活き活きと艶がある所以である。

O JUN:画家(本展、キュレーション)
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